当店のこと
少し長くなりますが、このお店を作ろうと思ったいきさつを聞いてください。
私はほんの少し前まで、市販の合成洗剤を使っていました。「使っていた」というより、お洗濯に洗剤を使うことに何の疑問も持っていませんでした。
お洗濯だけではなく、台所・トイレ・お風呂の洗剤も、洗顔料・シャンプー・ボディーソープ・歯磨き粉など体に使うものも、ほとんどが合成界面活性剤が使われているものでしたが、それらを使う生活はごく当たり前のことだったのです。
もともと体力があり、体の丈夫さには根拠のない自信があった私です。
アレルギーは一切なく、趣味は山菜採りや魚釣り。おいしい季節のものを食べること、体を動かすことが大好き。
はたから見れば、ものすごく健康体だったと思います。
そんな私ですが、2017年に入ってから嗅覚過敏と体調不良に悩まされるようになりました。特に洗剤のにおいに敏感になり、普段のお洗濯には無香料の合成洗剤を使うようになっていました。
色々な診療科を回りましたが、最終的に「化学物質過敏症の可能性あり」と診断されたのは、一年ほど経った2017年の年末です。
洗濯に悩み続けた私が「洗濯用洗浄剤」というものがあることを知ったのは2018年3月のこと。
驚いたことに、それを使った洗濯物を着たその初日、体調が劇的に改善したのです。
「まさか…!?」と思いつつ、しばらくその洗浄剤にすがるようにお洗濯を繰り返しました。
すると体調はどんどん改善し、以前にも増して体が軽くなるのを日々実感していきました。
そして、汚れ落ちも良く、すっきり仕上がる洗濯物が気持ちよくて、お洗濯の時間がどんどん楽しみになっていきました。
そして、ふと思いがけない変化に気づいたのです。
子供の頃からの便秘と15年以上続いていた生理不順がなくなっている…。
抱えていた腰痛と慢性の貧血までもが改善した…。
どれも「本格的に治療するべき病気だ」とまでは思わず「これが自分の体質なんだからこれ以上は仕方ない」…そう考えていたものばかりです。
こういった経緯がなければ、体調不良は「単に自分の体が合成洗剤に合わなくなったんだ」で済まされ、「界面活性剤や香料を含む合成洗剤の影響」について詳しく知る必要があるとまでは思わなかったでしょう。
合成洗剤は、若年性のガンや発達障害、自己免疫疾患、痴呆症など、現代病といわれる病気のほとんどに関連が指摘されています。
実際にそれを知り、それが分かる体になってしまった今、その事実をもっと多くの方に伝えたい…伝えなければいけない、そう思ったのです。
もちろん、人それぞれ体質も感受性も環境も違います。
ただこれは、アトピーやアレルギー体質、化学物質過敏症…そんな「特別な」人たちの問題では絶対にない、そう思うのです。
そして、本当の自然な状態を取り戻した体で過ごす日々が、たくさんの小さな幸せで溢れること。
洗浄剤でのお洗濯がとっても快適で楽しい生活の始まりになること。
この小さなお店が、お洗濯を通じて誰かの安心と幸せのきっかけになれたら…。
そんな思いでお店づくりが始まったのです。
2019年2月