他の合成界面活性剤の構造は?

 


3,000種とも5,000種とも言われる合成界面活性剤ですが、基本的は石けんと同じく親水基と親油基が組み合わさって出来ています。
 
 
分類方法には、親水基の種類で分けたもの・親油基の種類で分けたもの・親水基と親油基の結合の仕方で分けたものなどがありますが、ここでは「家庭用品品質表示法」に基づいた日本石鹸洗剤工業会の資料がとても分かりやすいのでお借りします。
 
 
 
この表は、界面活性剤を親油基の種類によって分類しています。(表中の「系列」)

 

界面活性剤,親油基,分類

※R……炭素数8〜12の直鎖アルキル基
※A……ショ糖・ソルビタンなどの多糖類




親油基は、動植物の油脂または石油から作られています。両方ともアルキル基(R:CnHn-)を特徴とする物質で、どちらも同じように親油基の材料になります。
例えば「高級アルコール」は、動植物の油脂からでも石油からでも、全く同じ物質が作れます。そういう意味では、界面活性剤が「植物系」なのか「石油系」なのかは、あまり意味のないことです。
 
 
親油基はこういったアルキル基に、エチレン基(-CH-CH2-)、アミノ基(-NH2)、アミド基(-C=ONH-)、ベンゼン環などの付加やエステル結合(-CO2-)など、反応によって様々な特徴を持たせて作られます。
 
 
ちなみに、動植物の油脂から作られるアルキル基は、分解酵素の関係で炭素数が偶数のものばかりですが、石油から加工して作られるアルキル基の炭素数は奇数のものもできるのです。
 
 
石けんが、他の合成界面活性剤と区別して「高級脂肪酸塩」「純石けん分」「石けん素地」などと表示されるのは、特性の違いもありますが、こういった意味合いもあるのかもしれません。


 

 

  

 


※ 表中の★印は、「化学物質排出把握管理促進法(化管法)」対象物質です。
 

化管法とは、事業者による化学物質の自主的な管理の改善を促進し、環境の保全上の支障を未然に防止することを目的とした法律です。対象となる化学物質は、「人や生態系への有害性(オゾン層破壊性を含む)があり、環境中に広く存在する(暴露可能性がある)と認められる物質」として、462物質が「第一種指定化学物質」に指定されています。

 
これらの物質を扱う事業者は、「対象化学物質を排出・移動した際には、その量を把握し、国に届け出る」義務があります。(経済産業省HPより)

 

  

 



それでは、市販の洗剤によく使われている代表的ないくつかの合成界面活性剤の構造を見てみましょう。
 
 
 

 

■ アルキル硫酸エステルナトリウム(AS) 陰イオン界面活性剤

 
 
この図では、親油基はラウリン酸(C12)のアルキル基になっています。炭素数12のアルキル基はよく使われます。親水基は強酸性のスルホニル基(-S(=O)2-)で、ドデシル硫酸ナトリウム・ラウリル硫酸ナトリウムなどとも呼ばれます。強い洗浄力を持っています
 

 
アルキル硫酸エステルナトリウム,AS 
 
 
 


 

■ アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(AES) 陰イオン界面活性剤

 
 
図では、親油基は同じく炭素数12のアルキル基です。親水基はエーテル結合(-O-)でオキシエチレン基(-CH2-CH2-O-)が、続いてスルホニル基(-S(=O)2-)が付きます。
ASの皮膚刺激性を抑えるために作られ、製造時に不純物として生成するASの濃度(商用ベースで20〜50%)をおさえることで、より肌に優しくなります。

 



 アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム,AES
 
 

 
ちなみに同じAESでも、使われている商品によって表記名が異なります。
これも消費者にとって合成界面活性剤を分かりにくくしている原因のひとつです。
 
 
【家庭用品品質表示法】 アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム
【薬機法、化粧品】 パレス硫酸ナトリウム
【薬機法、化粧品】 ラウレス硫酸ナトリウム
【薬機法、医薬部外品】 ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩
【一般名】 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム
【PRTR法指定物質名】 ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム
 
 
 


 

■ 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS) 陰イオン界面活性剤

 
 
炭素数12のアルキル基にベンゼン環がついて、さらに親油性が高くなります。親水基は強酸性のスルホニル基(-S(=O)2-)です。安価で洗浄能力が優れていることから大量に利用されていますが、皮膚刺激が強く、ベンゼン環をもつため生分解性が悪く、沈下して汚泥になりやすい特徴があります。
 

 

 
 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸,LAS
 
 



 

■ ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE) 非イオン界面活性剤

 
 
アルコールエトキシレートとも呼ばれます。図は、炭素数12のアルキル基を親油基に、オキシエチレン基(-CH2-CH2-O-)を付加重合して親水基としています。親水基の部分は長さの調節が幅広く、親油基の炭素鎖も調整可能ですから性質の幅が広くなり、様々な用途へ対応ができます。C12〜C15のアルキル鎖のものが一般的に使われています。
 


ポリオキシエチレンアルキルエーテル,AE






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